「お弁当のある日は幼稚園に行きたくない」
長女が、しょんぼりして帰ってきたのがもう半年も前の2018年7月のこと。
幼稚園でお腹が痛くなってしまい、お弁当を残したことがすごくショックだったようです。
それまでも少食で本人もあまり食への意欲は高い方ではありませんでした。
離乳食の始まりが、私にとって楽しくないご飯タイムの始まりでした。
どんなに手を尽くしてもあまり食べてもらえないご飯。
それまでは好きだったご飯づくりが離乳食を期に大嫌いな家事になりました。
しかし、幼稚園に入園し、お弁当箱をペロリと完食してくるようになりました。
それが彼女にも私にも小さな自信につながっていたようで…
でも、その矢先の出来事。
周りからすれば本当に些細なことで、体調が悪かったのだからお弁当を残しても仕方がないはずなのに、長女は「食」への自信を失ってしまったようで、そこから小さいお弁当箱生活が始まりました。
私も妊娠後期。まだこのころのアイキャッチは大きいお弁当箱でしたね。
最初は1週間ほどすれば、「やっぱり大きいお弁当箱にするよ〜」なんて言ってくると思っていたのですが、季節は流れ、気がつけば半年の月日が経っていました。
そして1月。
「お母さん、明日から前のお弁当箱がいいな!」
え?
聞き間違いですか?
半ば諦めていて、年長になるまでは、もしくは卒園するまではあの小さな小さなお弁当箱で行くんだと思っていました。
しかし、それは突然で。
なんの前触れもなしに長女から申告がありました。
それもいつもながら、ちょっと恥ずかしそうに。
そして迎えたリベンジの日
他のお子さんと比べれば、まだ小さなお弁当かもしれないけど、それでも長女がリベンジを果たしたお弁当。
大好きなポテトサラダと、大好きなかまぼこと、大好きな梅ごま塩のふりかけおにぎりを持たせてやりました。
どうかな。
いつものご飯の様子なら、食べられる量だと思うんだけど。
と、ちょっと気になりながら幼稚園にお迎えに行き、家に戻った時。
「ねぇ、お弁当箱見てよ」とニヤける長女
・・・完食でした。
我が家の長女は嬉しい時に感情を爆発させるようなタイプではなく、ちょっと恥ずかしそうにほくそ笑む感じ。
腹の底では「うっへっへっへっへっへ」という声が響いているんだろうけど、それをストレートに出すのが恥ずかしいらしい。
だから、わたしを流し目のように細い目で見ながら、にやけたドヤ顔で空っぽのお弁当箱を台所に置いておきました。
嬉しいなら直接見せに来いよ!と思うけど、どこまでも長女スタイル
半年かかったって、それでも小さなお弁当箱だって。
誰がなんと言おうと、この日は長女にとっては記念すべき日になったに違いないでしょう。
夫が帰ってくると、やっぱりまた喜びを隠しきれないあのドヤ顔で
「今日、私、お弁当全部食べてきたんだよ〜。しかもあの大きいお弁当箱で」
って自慢してさ。
相当嬉しかったんだよね。
わかりづらいけど。
「なんで、お弁当箱大きくしようと思ったの?」って聞いても
「それは私にもよくわからない」とすっとぼけたことを言うんですよ。
きっと半年かけて、周りのお友達や先生たちとの関わりが、ゆっくりゆっくり欠けていた自信を埋めてくれたんだろうな。
こう言う子供の成長に、理由は分からなくたって、今、目に見える成長が事実なら、それでいい。
そうそう。
長女の突然の申告に、私も嬉しくなって、長男の分までお弁当を作りました。
そしたら長男が久しぶりの自分のお弁当に飛び跳ねて喜んでくれて、なんかもう朝から色んなことがどうでもよくなるほど、私も嬉しかったです。
更に夕方に空っぽのお弁当箱を自慢されて、その日はなんだか嬉しいこと続きでした。
先生、クラスのみんな、どうもありがとう。
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